ブレイク〜１

とある山中。
必死に逃走する男「大門」。
彼を追う謎の男達。
ナイフ、拳銃を以って大門を殺そうとする男達。
大門は次々に追っ手を払い、更に逃走を続ける。
それを林の中から見つめる異形の瞳。

タイトル「ブレイク」



追っ手を振り切り更に逃げる大門の前に立ちはだかる影。

大門「 !? 」

それは組織の送り込んだ改造人間１６号であった。
大門を指差す１６号。

１６号「もう逃げられんぞ…改造人間１５号！」

よろめきながら立ち上がる大門。
闘いが始まるが、人間体のままでは全く歯が立たない大門。
左手のグローブを外してポーズをとる。
光る左手の甲のクリスタル。

大門「――――エボリューション…」



変形していく大門の手足。
改造人間１５号へと変身する大門。
１６号に対して構える１５号。
不敵な態度で１６号が吼える。

１６号「面白い、貴様と俺は同じバッタの改造人間―――
　　　　どっちが強いか、はっきりさせてやろう！」

対決する２人の改造人間。
しかし、１６号に圧される１５号。
善戦するも最終的には圧倒的な力でねじ伏せられしまう。



よろめく１５号。彼を指差し嘲る１６号。

１６号「ふっふっふっ…貴様が俺に勝てるはずが無い。
　　　　俺は貴様を改造強化した最強の戦士なのだ！」

笑う１６号。苦しむ１５号。
その腕から流れる血。
逆光の中、とどめを刺すべく腕を振り上げる１６号。

１６号「死ねぇっ！」
１５号「―――――っ！」

暫くの静寂の後、ゆっくりと顔を上げる１５号。
逆光の中で動きを止めている１６号。
１５号、ゆっくりと立ち上がる。
止まったままの１６号を見つめる１５号の背中。

１５号「…いったい…いったいどうしたんだ…？」

何者かの気配に気付き、振り向く１５号。

１５号「はっ！」

科学者風の男が手のひらを翳して立っている。
手のひらには何かチップのような機械が見える。
肩で息をしている１５号。

１５号「はぁ、はぁ、はぁ…」

科学者を見つめる１５号。その姿が霞んでくる。
やがて倒れこむ。
倒れている１５号に近づく科学者風の男。

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